それ、もしかしてミットの”変化”かもしれません
先日、あるお客様から「キャッチャーミットが浅くなってきてボールがしっかり収まらない」といったご相談を受けました。
このようなご相談は珍しいことではありません。特に使い込んだミットほど、形が変わってくるのは自然なことです。
ただし、今回のように「元々は深かったはずなのに、最近キャッチしづらくなった」といった声には、実は明確な原因があります。
それが、親指芯・小指芯を止めている紐の緩みです。
「浅さ」の正体と、見逃されがちな原因
キャッチャーミットには、「浅い型紙のミット」と「深い型紙のミット」が存在します。
しかし、今回のお客様のように「昔はしっかり捕れていたのに、最近なんだか浅い」と感じる場合、それはミットそのものの型紙の問題ではなく、経年使用による紐の緩みが原因となっていることがあります。
特に、親指芯止めの紐と小指芯止めの紐は、ミットのエッジを支える重要な役割を果たしています。
この2本の紐が伸びてしまうと、革全体の張力に負けてポケットが平坦になり、結果的に”浅くなったように感じる”という現象が起こるのです。
プロが行う「紐の締め直し」
そこで今回、私はそのお客様のミットをお預かりし、紐の締め直しを行いました。
ポイントは、親指芯止めと小指芯止めの2点。
この部分をしっかりと締め直すことで、芯材がしっかり立ち上がり、ミットのエッジに張りが戻ります。
その結果、
- ポケットがしっかり深くなり
- シルエットも美しくなり
- 捕球時の安心感もアップ
と、まるで新しいミットに生まれ変わったかのような感覚に!


この調整は、一見地味ですが非常に効果的なメンテナンス方法の一つです。
あなたのミット、チェックしてみませんか?
「最近、キャッチミスが増えた」 「なんとなく、ボールが収まりにくい」 「新品の時の感覚と違う」
そんな風に感じたことがあるなら、もしかしたらそれは紐の緩みが原因かもしれません。
特にキャッチャーミットは、守備の要とも言える道具。
毎日のように使い込んでいれば、当然、ミットも疲れてきます。
でもそれを”寿命”だと諦める前に、一度、私たちにご相談ください。
私たちは、グラブの特性を理解したうえで、あなたのミットの状態を見極め、必要に応じて最適な調整を施します。
そして、あなたのプレーをもう一度、安心と信頼のあるものにします。
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