先日、イチロー選手がアメリカ野球殿堂入りを果たし、そのスピーチが世界中で話題になりましたね。
YouTubeやニュースでご覧になった方も多いのではないでしょうか。
私もその映像を見ながら、胸の奥がじわじわ熱くなりました。
2025年4月、私はアメリカでSMIワールドコンベンションという会に参加し、スピーチをした経験があります。
トップセールスの人たちが集まる中で、自分の生い立ち、夢を追いかけてきた過程、
祖母や両親、そして妻への感謝を伝えました。
その時、英語という言葉の壁はありながらも、「感謝」を軸に話したことで、
心と心が通じ合う不思議な一体感を覚えたのを、今でも鮮明に覚えています。
イチロー選手のスピーチを聞いたとき、あの時のシーンを思い出し、
そして話している内容を思い返しながら、涙が出そうになっていました。
なぜイチローのスピーチは、ここまで多くの人の心を動かしたのか?
理由のひとつは、感謝の言葉にあふれていたことだと思います。
イチロー選手は、19年間にわたるメジャーリーグでのキャリアを振り返りながら、
ファン、チームメイト、指導者、そして何より妻の弓子さんへの感謝を語りました。
弓子さんのことを「私の最も信頼できるチームメイト」と表現し、
会場にいた多くの人々がその言葉に深くうなずき、そして拍手を送りました。
また、イチロー選手は日本のレジェンド投手・野茂英雄さんにも特別な感謝を示していました。
野茂さんが先駆者としてメジャーの道を切り開いたからこそ、
自分も後を追うことができた、と。
さらに印象的だったのが、夢と目標の違いについての言葉です。
「夢(dream)は楽しい。でもそれだけでは現実にならない。
目標(goal)に変えることで、そこに責任と準備が生まれる。」
この一言は、私自身がSMIで学び、実践してきた考え方と共通することがほとんどだなと思いました。
夢を思い描くだけでなく、そこに向かって何をするのかを具体的に決める。
そして、そのための準備を日々積み重ねていく。
その重要性を、イチロー選手が証明してくれました。
夢を目標にし、目標を計画にしていく。
その計画を遂行するために準備をする。
実生活でも大いに応用できそうですね!
夢と目標の違い、そして準備の力
イチロー選手は、身長5フィート11インチ(約180cm)、体重170ポンド(約77kg)という、
アメリカのパワーヒッターたちと比べれば小柄な体でメジャーに挑戦しました。
それでも3,000本安打、10年連続ゴールドグラブ賞、首位打者7回など、
誰も成し遂げたことのない記録を積み重ねたのは、日々の準備のおかげです。
スピーチの中で、19年間もの間、毎日同じルーティンを続けたこと、
細かなディテールにこだわり抜いたこと、
そして「小さな積み重ねが未来をつくる」という信念を語っていました。
これを聞いたとき、私は野球少年たちの姿と重ね合わせました。
- 1日5分の素振りでも、続ければ確実に成長する。
- グラブを磨く習慣が、プレーだけでなく人間性も磨く。
- コーチや親に「ありがとう」と言える子は、試合でも強くなれる。
そして、親御さんにも同じことが言えます。
- 子どもをサポートする日常こそ、心を育てる最高の時間。
- 結果だけでなく、準備や努力を認めることで子どもの成長が加速する。
表現は違えど、上記にあることは、「勝つための準備」「成長を迎えるための準備」と言えるような気がします。
思えば、「準備」という言葉は、サッカーの本田圭佑選手もテレビのインタビューを受けては
「勝利の要因は準備ですね」「準備が足りなかったから負けました」
など、勝っても負けてもどんな時でも、「準備」という言葉を連呼していました。
それだけ、準備ということがとてつもなく大切であることがわかりますね。
感謝と準備をどう日常に落とし込むか
イチロー選手のスピーチは、単なる感動話ではなく、行動のヒントがたくさんありましたね。
特に私が心に残ったのは、次の3つのポイントです。
1. 感謝を言葉にする
感謝は心の中にあるだけでは伝わりません。
「ありがとう」を声に出すことで、自分も相手も前向きになれます。
試合の後に親やコーチに「ありがとう」と言う習慣は、必ずプレーにも良い影響を与えます。
私も、夢を持つきっかけとなったのは、小学5年生の時にスポーツショップ古内のセールのお手伝いをしたときに、お客様からいただいた「ありがとう」の言葉でした。
そして私もその時、たくさんのお客様に「ありがとう」と言っていました。
その相互の「ありがとう」の交わし合いにより、私の夢や「やりたい!」が増幅されていったのではないかと思います。
2. 目標を具体的に書き出す
夢と目標の違いは何かという部分がありました。
例えば、夢は「プロ野球選手になりたい」ですが、
目標は「今日50回素振りする」「今週は毎日グラブを磨く」です。
小さな目標や今日やろうと決めたことをしっかり毎日「終わらせる」
そうした積み重ねが、夢を現実(目標)に変えます。
「やることリスト」もいいけれど「フィニッシュリスト」なんてのもいいかもしれませんね!
3. 準備を楽しむ
準備は地味な作業に思えるかもしれませんが、
準備こそが一番ワクワクする時間です。
試合当日の結果は、準備の延長線上にしかないのです。
夢や目標を書いてみてください。
ワクワクする時間となると思います。
遊びに行くときも旅行に行くときも、準備の時から楽しいものです。
練習は単調に思えたりすることもあるかもしれない。メニューが同じですからね。
それでも、それすらもワクワクすることが出来たなら、本当に「野球が楽しい」と感じている状態なのだと思います。
そしてそのワクワクを持続させ続けることが、近道になるような気がします。
好きこそものの上手なれ、ですね。
今日から始める第一歩
イチロー選手の言葉を胸に、今日からできることを考えてみましょう。
- 練習後、道具を磨きながら「ありがとう」とつぶやく。
- 夢を紙に書き、そこから逆算して「今週の目標」を立てる。
- 親御さんは、結果ではなく「準備や努力」をほめる言葉を増やす。
そうしたことを心がける人が増えれば増えるほど、
さらにイチロー選手の今回のスピーチの重みが変わってくるように思います。
まとめ
イチロー選手の殿堂入りスピーチは、
「夢を目標に変え、感謝を胸に準備を続ける」という
メッセージを私たちに届けてくれました。
私自身、アメリカでのスピーチで「感謝」を伝えた経験がありますが、
その根底にある学びは同じです。
どうか今日から、夢を目標に変え、小さな準備を楽しんでください。
私も、夢と目標を毎日紙に書いて、今日を始めます。
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