複合バット(ビヨンド等)はどう選ぶ?よく飛ぶ仕組みと注意点
札幌市南区の野球専門店「スポーツショップ古内」店主・古内克弥です。
「複合バット(通称ビヨンド)って、どうしてあんなに飛ぶの?うちの子に合うのはどれ?」——よくいただくご質問です。仕組みがわかると、選び方の迷いがスッと消えます。
▼ 先に結論
複合バットは打球面をわざと柔らかくして、ボールをトランポリンのように弾き返すのがよく飛ぶ理由です。構造にはウレタンを巻いたものや多重構造などいくつか種類があり、選ぶときは本人の力(パワー)と体格、そして所属するチーム・大会のルールを基準にすると失敗しません。
そもそも複合バット(通称ビヨンド)とは?
「複合バット」は、金属やカーボンの本体に、打球面となる柔らかい素材を組み合わせたバットの総称です。もともとはウレタンを芯に巻いたタイプの製品が広まったことから、現在では各社の高反発バットがまとめて「ビヨンド」と呼ばれるようになりました。共通するコンセプトはただひとつ、「とにかくよく飛ぶ」こと。構造にはいくつかの種類があります。
- ウレタンを巻くタイプ:打球面に柔らかいウレタンをまとわせたもの(通称ビヨンドマックス/レガシーなど)
- 多重構造タイプ:芯を2重・3重にして反発を生むもの(通称ブラックキャノンなど)
- 内部に空気層を持つタイプ:エアバッグのような構造で弾くもの
よく飛ぶ仕組み=『トランポリン』のひみつ
「なんでそんなに飛ぶの?」——ここが複合バットのいちばん面白いところです。じつはボールが飛ぶスピードのカギは“ボールの形”にあります。
打った瞬間、ボールはバットに当たって一瞬つぶれます(変形)。そして次の瞬間、もとのまんまるに復元します。この「つぶれる→まんまるに戻る」をくり返しながら飛んでいくのですが、ボールはまんまるに戻ったとき(復元したとき)のほうがスピードが速いのです。
ふつうの硬いバットだと、当たった瞬間にボールが大きくつぶれて、エネルギーが逃げてしまいます。そこで複合バットは打球面をわざと柔らかくして、ボールをあまりつぶさず、トランポリンのように“ポンッ”と速く弾き返す——これがよく飛ぶ仕組みです。通称ビヨンドマックスなどは、まさにこの物理を利用してつくられています。
店主より:トランポリンを思い出してください。コンクリートの上で跳ぶより、よく弾むトランポリンの上のほうが高く跳べますよね。複合バットは、その“よく弾む床”をボールに用意してあげているイメージです。
選び方のポイント(力・体格・ルール)
仕組みがわかったら、次は選び方です。複合バットは飛ぶぶん、本人の力や体格に合っていることがとても大切。重すぎるバットは振り遅れてしまい、せっかくの反発を活かせません。
- ① 本人の力(パワー):軽く振り切れる重さが基本。中学生以上向けには、しなりが無く力で押し込んで飛ばす金属系(ジュラルミン製など)と、力に自信がなくても扱いやすいカーボン製があります。
- ② 体格・身長:身長に合った長さを。少年用は長さの目安が複数あるので、実際に構えて選ぶと安心です。
- ③ チーム・大会のルール:使えるバットの規定はチームや大会で異なります。購入前に必ず確認を。
| タイプ | 向いている人 | 特徴 |
|---|---|---|
| 金属系(しなりが少ない) | 中学生以上・力に自信がある | しならず、力でボールを押し込んで飛ばす |
| カーボン製 | 力に自信がない・扱いやすさ重視 | 軽く振りやすく、複合タイプの反発を活かしやすい |
店主より:「飛ぶから」だけで選ぶと、重くて振れず逆効果になることも。お子さんが軽く・最後まで振り切れるかが何より大事です。迷ったら実際に構えてみてください。
よくある質問
Q. 「ビヨンド」と「複合バット」は別物ですか?
A. ほぼ同じ意味で使われています。もともとはウレタン芯のある製品名が由来で、今では各社の高反発バットをまとめて「ビヨンド」と呼ぶのが一般的です。本来は「複合バット」という総称です。
Q. 金属製とカーボン製、どちらを選べばいい?
A. 力に自信があり、力で押し込んで飛ばしたい中学生以上なら金属系が向きます。軽く振りやすさを重視するならカーボン製がおすすめです。お子さんのパワーと体格を基準に選びましょう。
まとめ
複合バット(通称ビヨンド)は、打球面をわざと柔らかくして、ボールをトランポリンのように速く弾き返すことでよく飛びます。構造にはウレタン巻きや多重構造などの種類があり、選ぶときは「本人の力・体格・チームのルール」が基準。飛ぶことだけにとらわれず、軽く振り切れる一本を選べば、仕組みも納得して長く使えます。
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古内克弥(ふるうち かつや)
札幌市南区の野球専門店「スポーツショップ古内」店主。野球用品メーカーでの勤務を経て、地域の野球少年・保護者・学生・社会人の道具選びをサポートしています。「売ること」よりも「その人に本当に合う道具を一緒に考えること」を大切に、グラブ・バット・メンテナンス用品まで、野球用品全般のご相談に応じています。




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